会社を辞めるのは11月に決めたが、すんなり決めたわけではない。いや…12月にやっぱりしようかな…とかやってたら、天井のあたりで、大きくドン!と音がし、あまりわたしがその音を気にしてなかったので、もう一回ドン!と鳴って、あ、叱られた、と思った。
そんなこんなで会社を辞め、最初の2週間ぐらいは死んだように寝てた。ふと起きるとお腹が空いてるので、ベッドから這いずり出て冷凍食品を食べ、またベッドに這いずり戻るような感じ。少し起きていられそうと思うタイミングで、スーパーに冷凍食品を買い込みに行った。
普通に起きていられるようになったら、刺身やチャンジャやめかぶをアテに、昼間から日本酒を楽しんだ。ヤバいこれ楽しい、とその贅沢な時間を大いに堪能していた。しかし、そのうちすぐぶつかったのが金銭的な不安。
仕事を辞めて、わかりやすく収入はゼロ。でも、家賃やら保険やら生活費やら、どんどん出て行く。しかも、欲しいものは手に入れるとカウアイ島で自分に約束してしまってたので、実行に移す。
もともと物欲はそんなに強くなかったけれど、それでも気に入った洋服が複数あると、それまでなら、予算を考えてこれだけにしよう、などとやっていたのが、コレとコレかわいい!じゃあどっちも買おう!になるので、当然カードの請求額が跳ね上がる。その一桁違う数字を見たときは、さすがにキツかった。
だから先の見えない不安によく泣いていた。もう泣くしかなかった。でも、同じようにやり続けていた、そう決めていたから。
とはいえ、そんな自分や天使さんたちに当たり散らし、たまに泣きわめき、エアーちゃぶ台は何回ひっくり返したかわからない。それでも続けていたら、年が明ける頃にはそんな精神状態からふと抜ける感じがあった。